屋外広告物総合保険説明会2月15日に開催 多くの参加を期待
屋外広告物総合保険制度
平成25年2月15日(金)に東京ビッグサイトの会議棟に於いて屋外広告物総合保険制度の説明会が行われる。 同制度は日広連が昭和51年に賠責共済制度として始めたもので、本組合では現在413社が加入している。 多くの利用者がある同保険制度だが、近年の業態の変化、法改正などに合わせ、その内容も多岐に渡って来ている。説明会ではその詳細をお知らせするが、大きく区分するとスタンダード、シルバー、ゴールド、プラチナの四段階に分かれており、其々補償内容が違う。
スタンダードとシルバー・ゴールドの違い
賠責共済制度開始時からあるものがスタンダードで、これは工事中と工事後の事故に対応する請負賠責と生産物賠責から成り立っている。ただし、塗装、溶接工事は前処理のケレンも含めて対象外である。 スタンダードの歴史は古いが必ずしも現在の工事内容を反映したものではないので、その後、シルバーとゴールドが作られた。 従来のスタンダードとシルバーやゴールドの違いは数多くあるが、シルバーとゴールドは全国組合員の要望を取り入れながら変化してきた事が大きな特徴。スタンダードに比べ支払い範囲も広く、補償内容も充実しているが、任意で制度に賛同する業者が其々保険料を支払っている。 一方、スタンダードは保険以前に日広連の行う共済制度として成立し、しかも独自の無負担有補償制度の上に成り立っている。無負担有補償制度とは組合員が加入時に一時金を払えば後は掛金無しで保険が利いているという制度で、高金利時代には順調に運営されたが、景況悪化が続く現在では基金が減少し続けており、毎年、保険料を日広連が保険会社に収めているが(昨年は全国で3600万円余の保険料)、近年は制度維持が極めて難しくなりつつある。 シルバーとゴールド利用者だが昨年末現在で本組合はシルバーに29社、ゴールドに122社が加入している。スタンダードとの補償の違いは先の塗装・溶接事故を補償範囲とするほか、ガラスへのシートや広告メディア貼付時にガラスを割ったり、カッターで傷つけたりといった「管理財物損壊」に対応している他、広告メディア貼付後のガラスの熱割れにも対応。 管理財物の範囲は多少複雑だが、ガラスに限らず壁面看板工事中の壁面損傷なども対象。また、事故後の緊急撤去などの初期対応費用特約も付いている他、オプションとして新品の支給看板や支給メディア等材料の補償をするものや、リースレンタル財物の補償等も用意されている。 補償金額はシルバーが対人1億円、対物3000万円(塗装事故のみ300万円)で、ゴールドが対人5億円、対物は全て5000万円となっている。シルバー、ゴールド共に売上高による掛け金制で、シルバーは年間500万円から、ゴールドは年間1500万円からの売上高が設定されている。売上高の申告が専用の申込み用紙に記入する簡易型なのは団体扱いの大きなメリット。
最新版プラチナ
さて、シルバーとゴールドについては加入者も多く、既に詳細にご存知の方も多いと思われるが平成24年3月に新しくできたプラチナについてご紹介する。3月に新発売されたプラチナもゴールド等と同様に全国の業者の要望や支払えなかった事故に対応するべく新開発された。本組合では現在13社が加入している。 大きな特徴は屋外広告やディスプレイ・展示といった広告物に限らず、建設一般を補償するという所だ。組合員各位には其々得意な工事がある場合が多い。 例えば塗装工事なら看板以外にも多く手掛けると言った方も居られるだろうが、従来の本組合の賠責では広告関係以外の工事は対象外で、保険の上でも建設一般となると高額になってしまい、補償範囲とするのが難しかったが、プラチナは此処をカバーした。 保険料はゴールドと比べても高額だが、建設工事の種類を各事業所で特定せずとも、日広連の所属員実態調査結果に併せて各業種を入れてあるので、加入者には便利だ。
保険に勝る安全施工
日広連は所有基金が減少していく中で、既に2年前の検討委員会の審議、昨年と本年の共益事業委員会での協議を経て、先の理事会において5年後の平成29年でのスタンダード廃止を決めており、(日広連紙12月号参照)本組合員のシルバー、ゴールド等へのご加入をお願いしたいが、近年益々複雑になる保険について詳細な内容をお伝えする事は紙上では難しい。 来年2月の説明会は実際の事故例等を参考に身近で分かり易いものを計画中。
お問合せ:東広美事務局まで TEL:03-3626-2251
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